大会長挨拶
第20回日本スポーツ精神医学会総会・学術集会 大会長挨拶
2019年12月に始まったコロナウイルス感染の流行はまだ続いており、生活に様々な影響が出ておりますが、皆様方におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます。
第20回日本スポーツ精神医学会学術集会を2022年8月26日(金)-28日(土)にホテルスプリングス幕張にて開催させていただくことになりました。私自身、小さいころから野球やバスケットボール、テニスなど様々なスポーツを楽しんできました。またアスリートからのメンタルトレーニングや精神疾患に関する相談・治療にも携わったこともあります。そして精神障がい者の方々がスポーツを楽しむ姿も見てまいりました。昔から心技体と言いますが、このような私自身の体験からもスポーツとメンタルに関する研究や実践は非常に重要と考えており、今回開催させていただくことに心より感謝している次第です。
さて、この学術集会では「スポーツ精神医学の多面的発展」をテーマとさせていただきました。近年、スポーツ精神医学への関心は高まってきていると思います。実際、私たちの教室でもスポーツ精神医学に関心を持つ方々が増えてきております。一方でスポーツ精神医学の取り扱う分野もアスリートのメンタルトレーニングやメンタルヘルス、精神障がい者のスポーツ、学校の運動部の活動でのメンタルヘルスなど多様であり、これらそれぞれに対する高いニーズがあります。そしてこれらはそれぞれの独自の部分と共有する部分があり、連携を取りながら多面的に発展することが望まれると思います。
そこで今回は公募による一般演題の他に、これらをテーマとした教育講演、さらにコロナウイルス流行の学生アスリートやトップアスリートのメンタルヘルスへの影響についてのシンポジウムを企画しております。また近年のBリーグの隆盛に大きく貢献してきているBリーグチェアマンの島田慎二氏に特別講演をお願いしております。
本大会を通して、スポーツに関わる人たちのメンタルヘルスの向上や競技におけるメンタル面での向上、精神疾患も持つ方々のスポーツ活動に寄与したいと考えております。皆様、是非ご参加下さい。
何卒よろしくお願い申し上げます。
2022年2月吉日
千葉大学大学院医学研究院
精神医学 伊豫雅臣